CR450 EMUプロトタイプは永久磁石モーターを初めて搭載しました

中国鉄道集団有限公司（以下「中国鉄道集団」という）はこのほど、同社が主導するCR450技術イノベーションプロジェクトの電車試作車が今年中に生産ラインから完成出荷されることを発表しました。

主要部品に関して、中国中車はCR450 電車群初号機の駆動システムに永久磁石モーターを使用しており、中国の商用運行高速列車に永久磁石モーターが初めて採用されたと述べた。作動状態において、永久磁石モーターは2kV以上の電圧で充電され、毎秒100回転し、出力が14.5％増加する。

牽引モーターは高速電車群の9つの主要技術の一つであり、CR450高速電車群の「心臓」でもある。中国中車関係者は中国ビジネスニュースに対し、永久磁石モーターの部品は中国中車永済電機株式会社および中国中車株洲電機株式会社が提供していると述べた。

実際、CR450プロトタイプ列車の前に、新型復興高速統合検査列車はすでに永久磁石駆動システムを使用しています。中国鉄道グループの中国ビジネスニュース記者によると、CR450科学技術イノベーション工事の初期試験のために特別に開発された復興高速総合検出列車は、渦流ブレーキを含む永久磁石駆動システム、炭素セラミックプレート、パンタグラフ九新技術によるアクティブ制御など、これらの新技術はすべて中国が独自に研究開発したものです。

この人物は、高速総合検査列車に適した牽引モーターは連続運転効率が95％以上、出力密度が0.9kW／kg以上で、1つのモーターが長時間750kWの運転を維持でき、400km／hの長区間運転の要件を満たすと述べました。

同時に、トラクションモーターにはさまざまなセンサーが装備されており、例えば新しい振動モニタリングセンサーにより、復興号高速総合検測列車の運行状況における温度を監視し、トラクションモーターの安全性と信頼性を確保することができます。中国鉄道グループは記者に対して、CR450電車用プロトタイプ車両に適した永久磁石モーターの個別仕様は、復興号高速総合検測車両よりも高い水準になるとの見通しを示しました。

CR450科学技術イノベーションプロジェクトには主にCR450電車および時速400キロメートルの高速鉄道線路、橋梁、トンネルその他のインフラ技術のイノベーションが含まれており、2021年に開始されて以来、17種類の新技術コンポーネントのプロトタイプ完成、CR400総合試験列車による57件の研究試験を実施し、電車の明線単線速度453km、相対的合流速度891kmおよびトンネル交差速度840kmの新記録を樹立した（2023年7月1日の中国ビジネスネットの報道参照：CR450電車が時速453kmの新記録を達成）

永久磁石駆動システムについては、全国政協委員で中国中車集団会長の孫永才氏が、2024年の全国会議（全国人民代表大会と中国人民政治協商会議）において、「都市鉄道交通機器の全面的なグリーン転換推進」に関する提言を行いました。孫永才氏の提言によると、現在中国が主導し、関連する研究機関や産業チェーン企業と共同で、新技術である永久磁石駆動システムの実用化を進めているところであり、このシステムは高効率・省エネルギー、グリーン環境保護、高信頼性などの特徴を持ち、大規模な応用および普及の基礎がすでに整いつつあります（詳しくは中国商務網3月4日の報道『両会提言｜全国政協委員 孫永才：永久磁石駆動などの新技術を活用し、都市鉄道交通の年間エネルギー消費を約4分の1削減』を参照）

中国によると、設計要件に従ってCR450電車は時速400キロメートルで走行しても、騒音やエネルギー消費および環境指標がCR400復興列車以上にならない。そのため、CR450電車は多数の炭素繊維複合材料を採用している。この材料は伝統的な材料と比較して密度が低く、軽量性、高強度、耐熱性、疲労耐性など一連の技術指標に優れており、車両の軽量化、速度向上およびエネルギー消費の削減に有利である。

中国鉄道集団が提供したデータによると、CR450の重量は約10トンで、既存のCR400復興列車より約12%軽量化されている。走行抵抗およびエネルギー消費は20%削減され、制動性能および牽引効率はそれぞれ20%および3%向上し、これにより運転速度は時速50キロメートルから400キロメートルにまで上昇したが、制動距離、騒音および時速400キロメートル走行時のエネルギー消費量は維持されている。

国家鉄道グループは、400 km/hの鉄道インフラ技術革新およびそれ以上の速度域における包括的な試験区間の建設で著しい進展があったと述べた。CR450電車（EMU）は最高レベルの目標および全体計画の策定を完了し、建設設計および試作開発段階に入った。

CR450 EMU試作車がようやく生産ラインを下りた段階ではあるものの、CR450 EMUの営業運転のスケジュールはまだ存在しない。中国鉄道グループは『中国商務新聞』に対して、試作車が出荷された後、CR450の試験が行われ、試験の進捗はその状況に応じて決まるとして、「営業運転について話すにはまだ早すぎる」と語った。

2021年1月に、中国鉄道集団は復興「CR450科学技術イノベーションプロジェクト」の実施を発表し、より安全で環境にやさしく、エネルギー効率がより優れ、よりスマートな新製品の開発を進めることになりました。2022年4月19日、中国鉄道集団の運営会議で、当時の中国鉄道集団会長の陸東福は、高速鉄道の主要部品の国産化応用を継続的に推進し、CR450科学技術イノベーションプロジェクトを推進するとともに、鉄道分野の科学技術における自立・自前能力の向上を図り続けました。

現在、中国の高速鉄道の弾丸列車は時速350キロメートルの高速度で運行しており、この速度はフーシン・CR400AFおよびCR400BFによって維持されています。中国鉄路グループは中国ビジネスニュースに対して、この2つの列車の最高試験速度は時速420キロメートルに達したものの、400キロメートル／時の余力条件を確保するためには、安全を確保するために十分な速度の余裕を保持する必要があると述べました。『つまり、最高試験速度は時速450～460キロメートルに達する必要があります。』と彼は語りました。